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2010年12月30日木曜日

ポロロッカな夜

今日のブログ記事も、旧kamakura16ニュースショーから。

年末年始はお酒を呑む機会も多くなりますが、みなさん、くれぐれも、お酒に飲まれないように。
ということで、再アップです。



【今日の一言】
:飲み過ぎるなよ!


その晩は、四ツ谷で少しお酒を飲んだ。仕事関係の、ちょっと早い忘年会だった。帰りはカーラ・ブラックの「パリ殺人区」でも読みながら帰ろうか、と思っていた。が、四ツ谷駅で一緒にその飲み会に参加していた後輩の女性アートディレクターと一緒になった。
カーラ ブラック


「今日は結構飲んだんですよ」と彼女。そういえば、いつもより顔に赤味がさしている。
彼女は、ちょっと変わり者で、年に1ヶ月ほど休暇を取り、いろんなところに旅行に行く。
1年のうち11ヶ月くらいは旅行したいな、と思っている僕としては、羨ましい限りだ。

彼女の旅行先は、アフリカだったり、インドだったり。いわゆる観光地でございます的なところではない、自然と人間が共棲しているような場所が旅行先になることが多い。

一緒に帰る電車の中の話題は、彼女がこの春行った、アマゾン川の話しになった。有る程度お酒が入っているので、彼女の口も滑らかだ。

「ポロロッカを見に行ったんですよ」と彼女が言った。


ポロロッカとは、毎年の春、アマゾン川で大潮の時に起こる現象で、河口から上流に、潮が逆流するのだ。その逆流する潮は、大きなうねりになって、プロのサーファーでも手を焼きそうな大きな波になる。その波が幾重かになって、上流に上っていくという。


彼女の話しによると、ポロロッカに遭遇した時は、それは感動的だったということだ。
「全身の血液が逆流するくらい感動的でした。血液ポロロッカですね」
彼女には珍しくギャグも飛ばしていたが、それは先ほど飲んだお酒のなせる技だろう。

あれ?
先ほどまで結構はしゃいでいた彼女が、妙に静かになった。赤味がさしていた顔も、心なしか青くなっているような気がする。
と、突然彼女は、口を手で押さえながらも、僕の方を向いて……。

結局、電車の中の彼女も、ポロロッカ状態だった。

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