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2011年10月2日日曜日

荻野目洋子という才能……「湾岸太陽族」……昭和の名曲シリーズ その3

【今日の一言】
荻野目洋子には、「チャン」付けがよく似合う。
「ねえねえ、荻野目チャン……」

【今日のもう一言】
今でも、ライブ活動を続けていらっしゃいますよ。本当に歌うことがお好きなんだなって、感じで素敵です。

【今日のもう三言】
結局、都はるみかよ!?


久しぶりにユーチューブで観て、聴いて、舌を巻いた。

荻野目洋子は、当時、いや、今の歌を歌ってそれを仕事としている人と比べてみても、群を抜いて歌唱力が秀でているのではないか。

⇑最近の荻野目洋子さん




⇑当時の荻野目洋子さん

1980年代後半の何らかの香りを身にまとい、今見れば、あきらかに「変なダンス」を踊り、おそらく同時代の日本の歌謡界におけるスターだったチェッカーズの女性版というマーケティング(というか思いつき?)に基づいた売り出し方をされて、少し離れて見ていた者からすると(僕ですが)いたいけですらあった荻野目洋子。
それでも彼女が輝いていたのは、そして今、僕の目に輝いて見えるのは、彼女に歌唱力があったからだと思います。
ちなみにチェッカーズの戦略は、おしゃれな不良というところです。

当時、たくさんのヒット曲を放った荻野目洋子ですが、独断でベスト3を選ばしてもらうと、「ダンシング・ヒーロー」「六本木純情派」「湾岸太陽族」この3曲です。

「ダンシング・ヒーロー」は外国の楽曲のカバー。前奏や間奏(だったと思うけど)の人形のような振付が、今でも真似をして笑いをとろうとするタレントがいるくらい、この楽曲はダンスに特徴がありました。メロディーも、いかにも洋楽のヒット曲らしい(事実洋楽のヒット曲なんだけど)万人受けする展開でした。ということで、この3曲の中では、僕は「ダンシング・ヒーロー」は評価が低いのですが。ただ、荻野目チャン(⇐なんでチャン付け?)のパンチ力が、この楽曲をあの頃の歌謡曲シーンで聴くに値するものにしたことは事実でしょう。
あくまでの私見ですが、荻野目チャン(⇐またチャン付け!!)の歌唱力のポイントは、一拍目のパンチ力と適切なポイントでの強調だと思う。♪愛してるよなんて……♪ であれば、最初の「あ」「な」が心地よく耳に飛び込んでくるのだ。

次。「六本木純情派」と「湾岸太陽族」。もうネーミングでコピーライターが入っているのが見え見え。この2曲とも作詞家は売野雅勇(ちなみに中森明菜の少女Aは売野雅勇の出世作)。東急エージェンシーインターナショナル(現フロンテッジ)のコピーライターで、良い意味でも悪い意味でも、コンセプチュアルというか、世界観を醸し出すためのワードがこれでもかと登場します。


「六本木純情派」。この曲は、ド頭の「♪ You 've brokken my hart.」の歌い出し。ここで、聞く人の心にグサッとくる歌い方を、荻野目洋子(⇐こんどはチャンなし!?)は出来るのですね。歌い出しがダメだと、もう全然ダメな楽曲。こういう楽曲をしっかり歌えるのも、荻野目洋子(⇐もうチャンなし……)の歌唱力ゆえ。

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まあ、基本的にどんな楽曲でも、ド頭は重要なのですが。クラシックの交響曲は、そんなのばっかりですよね。
今思いつくままに、好きな交響曲や協奏曲を上げてみると、モーツアルトのジュピター、ビゼーのカルメンの序曲、チャイコフスキーのピアノ協奏曲1番、ベートーベンの第9の第1楽章……、運命なんて、ド頭が休符で始まるんですからね……。

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⇑序曲の出だしは感動的。

もちろん、歌謡曲はポップスもそうで、ド頭は大切なのですが、それで思い出したのが、山下達郎。あれはもう十数年前か数十年前か。中野サンプラザで山下達郎がコンサートをやったのですが、オープニングは「ライドオンタイム」。
真っ暗なステージが、バックライトで一気に明るくなり、そこに浮かび上がった音楽の妖怪:山下達郎。伴奏が始まるのと○.1秒もタイムラグはなく「♪青いぃぃぃー、水辺線の」と歌い出したかと思ったら、達郎、右手を上げて左右に振って「やり直し、やり直し」。
観客は「え、完璧な出だしじゃないの?何が起こったの」とびっくりしているところへ、達郎が「え~、チョット出だし、ピアノとパーカツ(パーカッションのことね)がドジリましたので、やり直しま~す。照明さん、初期設定に戻してくださ~い」って、日曜のFM東京でDJをやっているあのまんまの、お前は落語家か、といった調子で、やり直すわけです。
マジか? さすが音楽の妖怪、完璧主義者山下達郎。
ステージは暗転し、再びオープニングへ。次は完璧。その後素晴らしいコンサートが展開されたわけですよ。
え~、何が言いたかったかというと、オープニングはとても重要だ、ということです。

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さて、話はまるで首都高速のように紆余曲折して「湾岸太陽族」。

「♪クラクション叩きながら、追いかけてくは
 湘南へ抜ける、チャイナ・タウンルート♪」

まず、歌詞ですよ。ね、出だしからして世界観ワード満載ですよ。湘南、チャイナ・タウンルート……。
東京から横浜への首都高に詳しい人は、どのルートなのか、わかりますよね。
当時、僕は当時鎌倉に住んでいて、東京から鎌倉に帰る時は、たまにこのルートを通ることがあり、湾岸太陽族を口付さんでいました。族でもないのに……。

メロディーに関しては、これはけっこう、難しい。それほど印象の強くないメロディーで入り方が難しいのです。つまり下手すると、つまらない冗長な曲に聞こえかねないのです。
しかし荻野目ちゃんはしっかりと、とメリハリをつけて歌唱。上手い!!

そして圧巻は、ラスト。

Never you run away,Seaside
みんないつの日か
星座から消える
ガラスのShooting Star

最後の「Star」のところの”うなり”。
都はるみ、といってもわからない人がいるかもしれませんが、
とにかく、ラストのうなりはいつ聴いても、鳥肌が立つほどの歌いっぷりでした。
ユーチューブでいくつかアップされていたので
聴いてみてください。特に最後の唸り!!
⇑たぶん「夜のヒットスタジオ」。



本当に、荻野目ちゃんはすごい。このユーチューブの動画に、世にでるのが早すぎた、と書いている人がいましたが、確かにそうかもな、とも感じます。今でも、ライブ活動をしていらっしゃいますよ。

荻野目洋子
荻野目洋子

⇓ちなみに都はるみはこんな女性。シャンソンやバラード、リズム・アンド・ブルースを歌わせたいなあ。









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